モーダルシフト

« Back to Glossary Index

モーダルシフトとは、貨物輸送の方法を、トラックなどの自動車中心から鉄道や船舶など他の輸送手段に切り替えることを指します。

以下のような利点があります。

・環境負荷の低減
トラック輸送は、二酸化炭素(CO2)排出量が多く、大気汚染の原因になりますが、鉄道や船舶は、一度に大量の貨物を輸送できるため、CO2排出量を大幅に削減可能。

・物流効率の向上
鉄道や船舶は、長距離輸送に適しており、大量の貨物を効率的に運ぶことができます。モーダルシフトにより、物流コストの削減や輸送時間の短縮が期待できます。

・労働力不足解消
効率的な輸送を実現することで、トラック運転手の人で不足解消など、労働力不足の解消につながります。

・交通渋滞の緩和とその効果
トラックの交通量が多いと、道路の渋滞を引き起こし、経済活動や人々の生活に支障をきたします。モーダルシフトによってトラックの数を減らすことで、渋滞を緩和し、交通の円滑化に貢献できます。これにより、社会全体としての無駄な二酸化炭素(CO2)排出量の削減や交通事故減少など、様々な社会問題解決にもつながります。

●事例(フェリー)
ドライバーが乗船せずに貨物を積んだトレーラや車両だけを船に載せて輸送する方式を採用しているケースが多い(無人航送)。
このため、輸送行程の大部分を占める海上輸送ではドライバーは不要となるため、ドライバー不足問題解決、コスト削減に有効です。
運航時間帯をうまく活用できればトラック運送との時間比でも問題なく、揺れも少ないことによる輸送品質の向上にもつながります。
フェリー輸送に切り替えた場合、一般的なトラックによる陸送と比べると、CO2排出量が約40%~75%削減可能とも言われています。

日正運輸株式会社、鈴与株式会社、フェリックス物流株式会社、関光汽船株式会社、などで対応されています。

●事例(鉄道)

2024年2月21日、ネスレ日本、JR貨物グループと連携し 食品・飲料業界初(※1)の中距離帯での定期貨物鉄道輸送を開始 200トン/日のトラック輸送を貨物鉄道へ移行、二酸化炭素(CO2)排出量を年間約900トン削減

モーダルシフトは、長距離になるほど効率的な輸送が期待できるため、長距離が中心でした。
ネスレ日本とJR貨物グループは、長距離輸送より貨物量の多い中距離輸送 (走行距離500km以下、200~350kmを中心帯に想定)においても新たな輸送網を構築。

出典:ネスレ日本(JR貨物グループと連携し 食品・飲料業界初(※1)の中距離帯での定期貨物鉄道輸送を開始)

具体的には、静岡エリアから関西エリアへ200トン/日のトラック輸送を鉄道へ移行することで、年間の二酸化炭素(CO2)排出量は約900トン削減できる見込まれるということです。
年間で約900トンのCO2削減のイメージがわかりずらいですが、車が約900万キロメートル走行するのに排出するCo2の量、つまりは、車で地球を約225周する排出量の削減に匹敵します。

※2025年2月現在の情報に基づいて執筆されたものです。その後、変更されている可能性もあります。予めご了承ください 。

企業のサステナ推進に関する実態調査
(調査レポート)ダウンロード

「目標達成が順調」:25.4% 「社内浸透ができている」:22%
セキララな実態が、明らかに!

企業でサステナビリティに関わっている方々441名を対象にアンケートを実施。数値目標の達成状況、社内浸透の状況、課題解決の方法、研修スタイルの変化なども明らかに! ぜひ、ダウンロードしてご覧ください。