シナリオ分析を業界別に考える理由

シナリオ分析を業界別に考える理由は、以下の3点です。

気候変動の影響は業界によって異なる

気候変動が事業に与える影響は、業界によって大きく異なります。
例えば、農業は干ばつや洪水などの影響を直接的に受けやすいですが、金融業は間接的な影響を受けることが多いです。

リスクと機会が異なる

気候変動によって生じるリスクと機会は、業界によって異なります。
例えば、再生可能エネルギー関連企業は、気候変動対策が進むことで事業機会が拡大しますが、化石燃料関連企業は事業縮小のリスクが高まります。

適切な対応策が異なる

気候変動に対する適切な対応策は、業界によって異なります。
例えば、製造業は生産プロセスの脱炭素化を進める必要がありますが、サービス業は事業活動におけるエネルギー消費量の削減に取り組む必要があります。

シェダルでは第三者の立場から、プライム市場上場銘柄の開示内容を業界別に調査し、リスク・機会・その対応策を業界別にまとめました。

これからTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の対応を行う企業様の一助となれば幸いです。
自社の業界の動向を参考にするばかりでなく、主要取引先のリスクと機会・主要取引先の業態の動向、まで把握することができれば、主要取引先に何か提案できることがないか、協働できることがないか、といったことにつなげることも可能です。

調査方法:各業界での時価総額トップ5の企業(2025年1月末時点)および特色のあるリスク・機会・その対応内容を開示している企業を調査し、その業界の傾向をまとめています。

業界における気候変動の影響度合い

業界によって、気候変動の影響を大きく受ける業界と、影響を受けにくい業界があります。

①影響度合いが大きい業界      :  農林水産業、食品、観光業、保険 など
②影響度合いが次に大きい業界    :  小売業、運輸業、サービス業 など
③影響を受けにくい業界       :  情報通信業、金融業、教育機関 など

業界ごとの調査・分析は、以下をご覧ください。
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