ここがポイント(シェダル考察)

ケイティケイ株式会社は、1971年の設立以来、リサイクルトナーをはじめとするプリンター消耗品の製造販売を中心に、企業のDX推進を支援するITソリューション商品、環境衛生商品、オフィスサプライ品など、多岐にわたる事業を展開しています。循環型社会の実現を目指し、リユース、リサイクル、ゼロエミッションといった取り組みに注力しています。

サステナビリティページでは、グループビジョン『Change the office mirai』に基づき、『オフィスの未来を変える』という使命のもとに、持続可能な社会の実現に向けた取り組みなどが紹介されています。持続可能な社会の実現に向け、「環境貢献」「DX」「人材育成・ダイバーシティ」「経営基盤強化」の4つの重要課題(マテリアリティ)を設定し、これらを通じて「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成を推進していることが、構成と内容から明確に理解できます。
これらの重要課題選定プロセスも明確に示されており、企業の透明性とコミットメントの高さがうかがえます。

特に注目すべきは、「YORIDORI」における環境貢献値の可視化サービスです。
リサイクルトナーやオフィス用品の総合通販サイト「YORIDORI」では、実質CO2削減量などの環境貢献値を可視化するサービスを提供しています。これは、顧客のCSR活動にも活用可能であり、顧客参加型のトレーサビリティ・プログラムとしても機能しています。一般的なスコープ1,2,3の枠組みでは捉えきれない、スコープ4に相当する貢献を計測している点が画期的です。「見える化」と「顧客巻き込み型」のアプローチは非常にユニークであり、顧客の環境貢献の実感を促進する独自の仕組みとして高く評価できます。

また、サステナビリティページではありませんが、カーボンニュートラルの推進等に関する他社との連携協定の締結の取組みも注目したいところです。
株式会社ディエスジャパン、原貿易株式会社と連携協定を締結し、脱炭素及びカーボンニュートラルの推進、サーキュラーエコノミーの推進などを目指しています。各社の強みを活かし、廃棄物削減、回収システムの確立、普及啓発活動などに取り組むことで、持続可能な循環型社会への貢献を目指すこの取り組みは、環境負荷低減だけでなく、業界全体の発展にも寄与する極めて意義深いものです。

    従業員の仕事と仕事以外の活動(育児・介護・地域活動など)の両立を支援するための多岐にわたる取り組みも行われています。継続的な努力と成果が認められ、「名古屋市ワーク・ライフ・バランス推進企業」をはじめ、「あいち女性輝きカンパニー」など、複数の認定を取得しています。これは、社員が安心して長期的に働ける環境を整備している証であり、持続可能な企業成長に不可欠な人材基盤の強化に貢献しています。

    ケイティケイ株式会社のサステナビリティページは、方針・重点課題・具体的取り組みが体系的に整理されており、構成として非常に参考になります。特に、環境貢献値の可視化サービスなど、独自性のある取り組みが明確に示されている点が印象的です。全体的にシンプルでわかりやすく、これからサステナビリティページを作成・整備する企業にとって、自社の取り組みを考えるうえで具体的な参考になる事例と言えます。

    会社情報

    運営主体ケイティケイ株式会社
    名称サステナビリティ
    URLhttps://www.ktk.gr.jp/
    URL(サステナビリティ/SDGs)https://www.ktk.gr.jp/sustainability/
    所在地愛知県
    カテゴリ卸売業

    ※2025年6月現在の情報に基づいて執筆されたものです。その後、変更されている可能性もあります。予めご了承ください 。

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