サーキュラーエコノミー

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サーキュラーエコノミー(Circular Economy) とは、循環型経済とも呼ばれる経済の仕組みです。
これは従来の3R(リデュースリユースリサイクル)の取り組みに加え、資源の投入量と消費量を抑えつつ、ストックを有効活用し、サービス化などを通じて付加価値を生み出す経済活動のことです。

「原材料調達→製造→購入・利用→廃棄」というこれまでのリニアエコノミー(直線型経済)では、大量生産、大量消費、大量廃棄による資源不足や環境汚染といったさまざまな問題をもたらしました。

日本は国内資源に乏しく、多くのものを輸入に頼らざるを得ない状況です。また、日本の温室効果ガス全排出量のうち36%を廃棄物関係が占めています。

循環型経済では、原材料調達や製品設計の段階から資源を循環させることで、「再生可能な原料の利用」や「製品寿命の延長」などを通じて、廃棄物の発生を最小限に抑える経済効果を生み出します。

持続可能な社会実現に向かい、サーキュラーエコノミーのビジネスモデルは世界中に広がっています。日本では2021年3月、環境省、経済産業省、経団連が「循環経済パートナーシップ」を立ち上げ、企業の取り組み促進を目指しています。

国内の事例としては、以下のようなものがあります。

  • ENEOSと三菱ケミカル共同のプラスチック油化事業
    廃プラスチックからリサイクル生成油を製造。それを原料にして、石油製品や各種プラスチックへと再製品化させることで、高効率なケミカルリサイクルの循環を実現
  • 資生堂、積水化学、住友化学の3社協業によるプラスチック製化粧品容器の新たな循環モデル構築
    プラスチック製化粧品容器を回収して分別せずに資源化・原料化し、容器として再生する循環モデル構築に向けた取り組みを開始
  • アミアズ:地球環境問題に取り組む資源循環プロジェクト「Withal(ウィゾール)」
    回収した衣類を循環させる繊維のサーキュラーエコノミーを実現。複合素材は再生が難しいため、リサイクルとして回収できる衣服は綿100%、ポリエステル100%など素材が限られていましたが、Withalは「回収した繊維を余すことなく再生できる」仕組みになっています。

※「リサイクリングエコノミー」
リサイクルを活用して廃棄までの寿命を長くする経済の仕組みのこと。リサイクルに焦点をあてたもの。廃棄物を減らすことが主な目的です。
一方、サーキュラーエコノミーは、資源の循環全体に焦点をあてたもの。持続可能な経済活動を実現することが目的です。

※2024年12月の情報に基づいて執筆されたものです。その後、変更されている可能性もあります。予めご了承ください。

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