ティッピング・ポイント

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気候変動におけるティッピング・ポイントとは、気候システムが臨界点を超え、不可逆的かつ連鎖的な変化が始まる転換点を指します。
これは、一度超えてしまうと元に戻ることができない、非常に危険な状態を意味します。
例えば、グリーンランド氷床が解けてしまえば、問題があるからといって復元しようとしても、復元することはできません。

世界の平均気温の上昇が1.5℃を超えると、複数のティッピング・ポイントが同時に発生するリスクが高まるといわれています。
パリ協定(2015年)時点では、このままでは2100年の平均気温は4℃上昇するとされ、各国で対策が行われています。現状では、いまの状態が続くと平均値で2.7℃くらい上昇する、までには改善されていますが、対策がまだまだ遅れている状況です。

ティッピング・ポイントの例

・グリーンランド氷床や西南極氷床の崩壊 :氷床が融解し、海面が上昇
・永久凍土の融解:凍土に閉じ込められていた大量のメタンや二酸化炭素が放出され、温暖化が加速
・低緯度サンゴ礁の死滅:サンゴ礁が広範囲に白化・死滅、海洋生態系や漁業に深刻な影響
など

ティッピング・ポイントの連鎖
例えば、永久凍土の融解によるメタン放出が温暖化を加速させ、他の氷床の融解を促進するなど、ティッピング・ポイントは互いに連鎖し、影響を増幅させる可能性があります。
地球全体のティッピング・ポイントとなる温度が一つあるのではなくて、それぞれの現象ごとにティッピング・ポイントとなる温度が別々にあります。

※2025年2月の情報に基づいて執筆されたものです。その後、変更されている可能性もあります。予めご了承ください。

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