価値創造ストーリー/モデル

価値創造ストーリー/モデルとは(一言でいうと)
価値創造ストーリー/モデルとは、企業が自社の「強み」を活かして、「どう社会に貢献しながら成長していくか」を描いた「設計図」のようなものです。
キーワード解説
多くの企業は、独自の「強み(技術、人材、ブランド)」を使い、世の中の困りごと(社会課題)を解決することで、利益を得て成長しようとしています 。この一連の仕組み(強み→活動→成長)を「価値創造」と呼びます。
- 価値創造モデル(図解): 独自の技術や社員の能力といった「資本(材料)」を使い、どんな事業を行い、結果として社会がどう良くなるのかを、つまりは、価値創造の仕組みを構造として図にまとめたものです 。
- 価値創造ストーリー(物語): その図がなぜそうなっているのか、社長や社員がどんな想いでその仕組みを動かしているのかなど、企業の価値創造を物語として文章で語ったものです 。
単なる事業説明ではなく、「5年、10年後の未来にどうなっていたいか」という企業の意思が詰まっているのが特徴です 。
統合報告書を読み解くヒント
どの企業の報告書でも、最初の方に大きな見開きの図解として掲載されています 。まずはこの図(モデル)と、トップメッセージなどの文章(ストーリー)を読むことで、企業への理解が深まります。
ここを、チェック!
- 図の左側にある「強み」と、右側にある「目指す未来(ゴール)」が、納得できる矢印(ストーリー)でつながっていますか?
もしゴールに「環境に優しい」とあるのに、強みの欄に「環境技術」がなければ、それはまだ理想にすぎないかもしれません。逆に、ここが論理的なら、その企業は自分たちの強みを理解している「芯の通った会社」だと言えます。

価値創造の図は、いわばその企業の「魂」が形になったもの。デザイン一つとっても、人を大切にする会社は温かみがあったり、技術の会社は精緻だったりと個性がにじみ出るもの。就活・転職なら、この図の「どこに一番ワクワクしたか」を言葉にできるといいでしょう。
もっと詳しく!

引用:アサヒグループホールディングス 2025年統合報告書 P19「アサヒグループの価値創造プロセス」
ここからは、アサヒグループが公開した「価値創造プロセス図」を、シェダルの視点で深掘りします。
本内容は、読者の皆様が統合報告書を読み解くスキルを養うための「一つの解釈例」としてご覧ください。
インプット(左側):「6つの資本」、「マテリアリティ」をインプット。
戦略(中央): それらを「酒類・飲料・食品」といった事業に注ぎ込み、DXやサステナビリティなどのコア戦略の推進、人的資本などの経営基盤の強化によって、右側の成果を生み出します。
成果(右側): 財務価値の向上、非財務価値の向上、つまり中長期的な企業価値が向上します。これらの成果を、再び「資本・強みの高度化と再投資」により、循環させている点に注目してください。この「循環」が回っている企業ほど、働く場所としての安定性と将来性が高いといえます。

左下の「マテリアリティ」は、「重要課題」のこと。アサヒグループホールディングスが「これをおろそかにすると、将来ビジネスができなくなる」と特定した、最優先事項のことです。(詳しくは、アサヒグループホールディングスの統合報告書に記載されているページを参照してみましょう)


