サステナビリティ研修

*本記事は、2021年12月に株式会社グリーゼで公開したものを、2024年10月に一部修正を加えて公開しなおしたものです

~ 株式会社WOW WORLD様 ~

■1:ご相談内容とご相談の経緯

〇ご相談内容

「SDGsへの取り組みを推進していくにあたり、SDGsについて理解を深める必要がある」

公式サイトの「描く未来」というページにて、SDGsを含むさまざまなテーマでの情報発信を行っている株式会社WOW WORLD様。

SDGsの基礎学習という目的の社員研修のご相談をいただきました。

〇ご相談の経緯

株式会社WOW WORLD様とは、以前から共催セミナーの実施、コンサルティング、コンテンツ制作、セミナーなどでのお取り引きをさせていただいております。

マーケティング部長とSDGsについてお話させていただく機会があり、社員研修のご依頼をいただきました。

■2:ご支援内容

社員のSDGsへの理解度がバラバラのため、基本的なところから研修したいというご希望があり、約2時間の「SDGsカードゲーム」と、休憩をはさみ約70分の「SDGs基礎講座」をご提案させていただきました。

w_flow.PNG

社員研修の結果、社員が共通言語をもち、議論し合えるようになることが大事です。部署や担当業務の壁を越えて、全員で自社のSDGsについて考えることができるように、以下の工夫を行いました。

・SDGsについて、参加者の方が一方通行で受講するだけではなく、お互いにどう感じたかを対話し、意見交換する時間を多く設けた

・グループでのディスカッションの結果を、グループごとに発表し合う時間を設けた

・マーケティング、経営管理、広報など、さまざまな職種の参加者が部門を超えて議論できるようにグループ分けをした

1) STEP1「SDGsカードゲーム」(2時間)

前半はコミュニケーション性の高い、SDGsカードゲームからスタートしました。実施したのは、「SDGs de 地方創生」というゲームです。参加者は全員、同じ地域で生活する人たちという設定。全員で、持続可能性の高い町をつくっていくことが、このゲームのひとつめのゴールになります。

もうひとつのゴールは、各自、個別に設定されています。「町の人口を増やしたい」「経済的に豊かな町にしたい」「貧困をなくしたい」「誰もが教育を受けられる町を作りたい」「お金をいくら儲けたい」など、それぞれのゴール達成に向けた活動も必要です。

■ゲームスタート
2名は行政職員として、5名は住民として、それぞれのゴールを胸にゲームスタート。自分のゴール達成に向け、資金を集め、人材を集め、プロジェクトを実行していきます。環境が悪化している町では実施できないプロジェクト、人口減少で待機させられてしまうプロジェクトなどがあり、前半は思うようにゲームを進めることができませんでした。さまざまな条件を踏まえ、みんなで12年間をシミュレーションします。

SDGsカードゲーム

■ゲームの結果
町全体のゴールは、人口、経済、環境、暮らしの4つのメーターがすべて基準の「5」を上回りました。一時は「暮らし」のメーターが「1」となって「暮らしにくい町」になりかけてしまいましたが、その後、お互いに協力しあって「暮らしやすさ」に貢献するプロジェクトを多数実行。最終的には「暮らし」のメーターを「6」まで伸ばすことができました。

個人のゴールは、7人中5人が達成。ただしSDGsの基本理念である「誰ひとり取り残さない社会」を考えると、やや複雑な結果に。

サステナビリティ研修

■ ゲームへの振り返り

ゲーム終了後は、2つのグループに分かれてディスカッション。

単発のまちおこしイベント等で人口を増やすのは難しい。人口が増えると思いきや、経済が一時的に良くなるのみだった。人口を増やすためには、一時的なイベントではなく、長期間インターンに来てもらったり、住み続けたいと思ってもらえるような仕組みが必要」

「ゲームをやる前は、経済が伸びれば、人口も暮らしも豊かになるだろうと思っていました。しかし実際にやってみるとなかなか難しく、すべてを同時に伸ばしていくことを意識する必要があると感じました」

「地方創生に関わらず、すべてのプロジェクトや組織においても同じことで、どれだけ参加するメンバーがお互いに協調しながら取り組めるかが大事だと思った。チームビルディングとしても活用できるようなゲームでとても楽しむことができた」

など、たくさんの意見が交わされました。

サステナビリティ研修でのディスカッションシーン

2) STEP2「SDGs基礎講座」(70分)

後半の「SDGs基礎講座」では、SDGsの背景、17ゴールの見方、考え方などを説明しました。17のゴールは個別に見るのではなく、関連性を考えることが大事です。前半のカードゲームで「ひとつのプロジェクトを実行した結果が、環境や社会に影響を与えること」を体験していたので、理解促進に役立ったのではないかと思います。

テキスト

事例は、私たちの生活に身近な事例から取り上げ、日本を代表する大手企業の事例、事例から学ぶSDGsの本質などを解説しました。たくさんの事例を見ていただくことによって、「これって自社でも当てはまるね」「自社でもできることがたくさんあるね」と気づいていただくことが狙いでした。

サステナビリティ研修のテキスト

約70分の「SDGs基礎講座」でいちばん知っていただきたかったことは、「SDGsは単なる社会貢献ではない」ということです。企業がビジネスを通して、SDGsにしっかり取り組むことによって、たくさんのメリットがあります。

サステナビリティ研修のテキスト

受講した社員の方々からは以下の感想をいただきました。

■正直、SDGsというものに対してどこか遠いところのもののような意識がありました。しかし今回の講座を経て、「実は既に私も取り組んでいたんだ!」「この企業こんなことしてたんだ!」といった身近さへの驚きがありました。

■WOW WORLDのPR担当として、社会にどのように発信していくか考える必要があると感じました。

■思った以上に、学生や投資家などはSDGsの視点で企業を見定めているのだなと感じた。

■「既に今やっていることがSDGsの項目に当てはまる」という考え方もあるが(企業PRコンテンツとして活用できるが)、そうではなく「新たに何ができるか」を考えて、さまざまな取り組みを行っていきたい。

■3:今後の支援内容

WOW WORLD様では、既にSDGsへの取り組みを実施しており、自社の「描く未来」というページでは、「WOW WORLDが描くサステナブルな未来」について、さまざまな情報発信を行っています。

当社は、コンテンツ制作の面で、今後もご支援させていただく予定です。

株式会社WOW WORLD「描く未来」
https://www.wow-world.co.jp/future/

カードゲームでSDGsを体感!社内勉強会「SDGsセミナー」参加レポート
https://www.wow-world.co.jp/future/activities/case0037

調査レポートダウンロード
「企業のサステナビリティ推進に関する実態調査(2024年版)」

シェダルが提供する「企業のサステナビリティ推進に関する実態調査(2024年版)」レポートです。
本調査では、企業でサステナビリティに関わっている方々441名を対象に、企業のサステナビリティへの取り組み状況や、課題についてのアンケートを実施。数値目標の達成状況、従業員の理解、社内浸透の状況、理解不足解決の方法、社員研修スタイルの変化など、リアルな実態が明らかに!
ぜひ、ダウンロードしてご覧ください。