ソーシャルボンド

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ソーシャルボンド とは、社会的課題解決に貢献する国内外のソーシャルプロジェクトに必要な資金調達のため、企業やNPO、金融機関などが発行する債券のことです。
国際資本市場協会(ICMA)が定めたソーシャルボンドの定義とソーシャルボンド原則に則ったものであり、自主的な手続きに関するガイドラインです。

ソーシャルボンドの4つの「核となる要素」は以下の4つ。

  • 調達資金の使途
  • プロジェクトの評価及び選定のプロセス
  • 調達資金の管理
  • レポーティング

ソーシャルプロジェクトの目的としては、「ダイバーシティ推進・女性活躍推進」「健康や高齢社会への対応)」「自然災害・感染症への対応」「地方創生・地域活性化」などが挙げられます。

ソーシャルボンドの普及は、社会にポジティブな効果をもたらすだけでなく、発行する企業などにとっても、サステナビリティ 経営の高度化やステークホルダー からの支持獲得するといったメリットが期待できます。
また世界的に関心が高まっているESG投資の手段の一つでもあり、投資家は投資利益を得ながら社会的なメリット実現を支援できます。
ソーシャルボンドは世界的に発行が拡大しており、日本では2021年10月に金融庁が「ソーシャルボンドガイドライン」を発表。2030年のSDGs達成に向け、さらなる拡大が予想されます。

ソーシャルボンドは、グリーンボンド (環境問題の解決に貢献する債券)、サステナビリティボンド (環境と社会の問題に貢献する債券)とともに、SDGs達成に貢献する債券として「SDGs債」とも呼ばれています。

ソーシャルボンドの発行例


富士フイルムホールディングス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長・CEO:後藤 禎一)は、アンメットメディカルニーズへの対応や医療アクセス向上に資するバイオCDMO事業にかかる資金調達手段として、ソーシャルボンド(社会貢献債)の発行を2024年7月に予定していることをお知らせいたします。発行金額は最大2,000億円で、国内社債市場におけるソーシャルボンドの発行では最大規模となる見込みです。なお、当社がソーシャルボンドを発行するのは、2022年4月以来2回目です。
(中略)
この度発行するソーシャルボンドにより調達された資金は、バイオCDMO事業の成長に向けた投資に充当し、高品質なバイオ医薬品の安定供給を通じたアンメットメディカルニーズへの対応や医療アクセスの向上に寄与します。
富士フイルムは、2030年度をゴールとするCSR計画「Sustainable Value Plan 2030」において「健康」を重点分野の一つと定めています。最先端の製品・サービスのグローバルな提供を通じて、世界の医療の発展と人々の健康の維持増進に貢献していきます。

※2025年1月の情報に基づいて執筆されたものです。その後、変更されている可能性もあります。予めご了承ください。

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