ESG投資
ESG投資 とは、環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)に配慮している企業を選んで行う投資手法のことです。
業績や財務状況を重視していたこれまでの投資と異なり、非財務情報といった環境問題への取り組みや社会貢献活動といったE・S・Gの3つの観点から、企業の将来性や持続性を分析、評価することで、投資先を選定します。
2006年、国連が公表した「PRI(責任投資原則)」を機に注目が集まり、世界のESG投資残高は増え続けています。日本のESG投資は、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)がPRI(責任投資原則)に署名した2015年以降とされています。
ESG投資は長期的なリターンの安定性を追求すると共に、持続可能な社会の実現に寄与することを目指していますので、SDGs実現に向けた大きな後押しになると期待が高まっています。
日本サステナブル投資フォーラム(JSIF)による2023年のわが国のサステナブル投資残高アンケート調査の結果
※NPO法人日本サステナブル投資フォーラム( JSIF:Japan Sustainable Investment Forum)は 、欧米で積極的に行われていた社会的責任投資(SRI)を日本でも普及させるため、 2001年に発足。
日本サステナブル投資フォーラム(JSIF)による2023年のわが国のサステナブル投資残高アンケート調査の結果は、537兆5,908億1,700万円であった。
2022年と比較して+43.9兆円、8.9%の増加となり拡大が継続しているが、2021年までの急拡大からは伸びが落ち着き、サステナブル投資が各資産でかなり行き渡ってきた印象がある。
運用資産クラス別では日本株が+12.3%、債券が+26.0%、PEが+53.1%、不動産投資が+28.1%。
運用手法別では2022年比で株式ESG投資指数連動運用・選別型が+69.9%、テ ィ ル ト 型 が +24.5%と大きく伸びた。
またポジティブ・スクリーニングも+63.9%となり、パッシブとアクティブのどちらでもポジティブ・スクリーニングによる投資が増加している。
ネガティブ・スクリーニングも+34.6%の伸びとなっている。また、エンゲージメントが294.8兆円で+29.0%の増加となった。
ESGインテグレーションは438.7兆円と+9.2%であり、国際規範に基づくスクリーニングは-3.5%となっている。
近年、インパクト投資に注目が集まり、2022年比で+227.7%の伸びとなったが、残高は1.6兆 円 で あり、サ ステナブル投資残高全体に占める割合は限られる。
【日本における運用手法ごとのサステナブル投資残高(2023年)】
・ESGインテグレーション 約438.7兆円
・ネガティブ・スクリーニング 約327,1兆円
・エンゲージメント 約294.8兆円
・議決権行使 約211.0兆円
・国際規範に基づくスクリーニング 約164.9兆円
・サステナビリティ・テーマ型投資 約 33.1兆円
・株式ESG投資指数連動運用・ティルト型 約12.8兆円
・ポジティブ・スクリーニング 約10.8兆円
・株式ESG投資指数連動運用・選別型 約10.4兆円
・インパクト投資 約1.6兆円
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金融庁編「サステナビリティ/ESG対応の鍵」最新動向とその活用術
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※2025年1月の情報に基づいて執筆されたものです。その後、変更されている可能性もあります。予めご了承ください。

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