サステナビリティ推進部に向いている人の特徴

最終更新日時:2025/4/14

サステナビリティ推進部には、どんな人が向いているのか?」
「自分は、この仕事に合っているのかな?」
「サステナビリティに関する知識や経験が少ないけど、挑戦してみたい」
「社内で誰を担当にすればよいのか分からない」
「そもそも、どういう人材が活躍するのか、イメージがつかない」

サステナビリティ推進は、今や企業価値の維持・向上に欠かせない重要な経営課題のひとつとなりました。

しかし一方で「どんな人が適しているのか」「異動を打診されたけど自信がない」という担当者目線の不安があることも事実です。

さらに、社内に新しく推進部門を立ち上げる企業や、既存部署で兼務体制を取っている企業も多く、「誰が向いているか」「どう育てればよいか」といった悩みの声を多く聞きます。

株式会社シェダルでは、サステナビリティに関する企業研修、社内浸透支援、さらに業界横断の勉強会やネットワーキングを通じて、これまで数多くの企業の推進担当者と関わってきました。

本記事では、その現場で得た知見をもとに、サステナビリティ推進部に向いている人の特徴を3つの視点から整理しました。

「自分は向いているのか?」と気になる方はもちろん、「誰を担当にすべきか?」と考える経営層・人事ご担当者にも、参考にしていただける内容です。ぜひ、最後までお読みください。

特徴1:未来志向で中長期ビジョンを描き、ゴールに向かって推進できること

サステナビリティ推進部では、短期的な目標だけでなく、5年後や10年後の未来を見据えた長期的な視点が求められます。

5年後、10年後にどんな未来がやってくるのかを予測して、予測した未来で自社がどうなっているべきかを描けるかどうかが問われます。

もちろん未来のことなので不確実なことが多いですが、日ごろから世界の動き、日本の動き、他社の動きや、環境問題や社会問題に関心をもち、中長期的な視野でものごとを考えることが大事です。

未来を描き、推進する力

会社のサステナビリティ方針を策定したり、取り組みの目的やゴールを決めたり、どんな企業とパートナーを組むかを議論する際など、さまざまな場面で、未来志向の考え方が必要になります。

中長期ビジョンを立てゴールを決めた後は、ゴールに向かって推進していく力も求められます。サステナビリティ推進の取り組みは、長期プロジェクトになることも多いので、根気強さも必要です。

例えば、再生可能エネルギーの導入や、持続可能なサプライチェーンの構築など、長期的で多くの人を巻き込むプロジェクトも多くなりがちです。

サステナビリティ推進部では、未来志向でビジョンを描き、ゴールに向かって確実に推進できる人が求められているのです。

特徴2:コミュニケーション能力が高く、さまざまな部署と連携し協力できること

サステナビリティ推進部に向いている人の特徴(コミュニケーション能力)
コミュニケーション能力・連携力

サステナビリティの取り組みは、サステナビリティ推進部だけで完結するものではありません。企業全体で取り組む必要があります。サステナビリティ推進部が中心になって、全社的な連携を図ることが大事です。そのため、サステナビリティ推進部には、高いコミュニケーション能力と、さまざまな部署と連携、協力する力が求められます。

例えば、取締役会で承認されたサステナビリティ方針や取組み施策などを、各部署に連携し展開するとともに、推進していくことも重要な業務です。これには、高いコミュニケーション能力やリーダーシップが必要になります。

また、サステナビリティ推進部の役割の一つに、サステナビリティ情報の開示があります。情報開示するためには、関連部署から詳細なデータを集めなければなりません。業務で多忙な別部署の社員と円滑に連携し、協力を得ることも大切な役割になります。

連携や協力は、社内だけではありません。社外のステークホルダーとの情報共有やコミュニケーション、サプライチェーンの企業との連絡も、サステナビリティ推進部の重要な業務になります。

特徴3:環境問題への関心が高く、サステナビリティ推進に本気で取り組む意思があること

「サステナビリティ推進部に向いている人」の特徴の3つ目は、「サステナビリティ推進部に加わり、サステナビリティ推進に本気で取り組みたい」という意思と情熱です。

最近の入社面接では「貴社のサステナビリティへの取り組みに共感し、サステナビリティ推進の仕事に就きたい」と話す学生もいるくらい、サステナビリティに関する仕事への注目度も高まってきています。

また、社内で何年も希望を出し続けて、ようやくサステナビリティ推進の仕事に就いたという人もいます。

サステナビリティ推進部に向いている人の特徴(環境意識)
本気で解決に向かう意思と情熱

サステナビリティ推進部を希望する人の多くは、気候変動や資源の枯渇、生物多様性の喪失、教育格差、ジェンダーなど、さまざまな環境問題、社会問題に敏感であるだけでなく、それらの課題を解決したいと立ち向かう気持ちを持っています。「自分ごと」として捉えているのです。

サステナビリティに関する業務は、範囲が広く、結果がすぐに出ないものも多いです。売り上げに直結する部署ではないため、モチベーションを維持することが難しいかもしれません。それでも、サステナビリティ推進部のメンバーとして力を発揮していくためには、「やりたい」という情熱が必要です。

「やりたい」という情熱こそ、「サステナビリティ推進部に向いている人」の最大の適正です。

最後にチェック!サステナ推進の素質は?

これから、サステナビリティ推進を担う可能性がある方への、5つの質問です。

1)「5年後・10年後の会社の姿」について考えるのが、ちょっと面白いと思う?

サステナ推進には、中長期の視点がとても大切です。

2)他の部署と調整したり、人を巻き込んだりするのは、わりと得意なほうだ

サステナの実行には、社内連携・社内浸透が欠かせません。

3)サステナビリティ、環境問題、社会問題に興味がある

興味関心の高さこそ、サステナビリティ推進部のメンバーとしての最大の素質です。

4)「これって何のためにやるんだろう?」と意味や背景を考えるクセがある

社会課題とのつながりを理解しながら、社内に伝える力になります。

5)自分が「正解を持っていない」状態でも、とりあえず動いてみようと思える

サステナビリティ推進は、正解がない中で進めることが多い仕事です。

上記のすべてに当てはまる必要はありません。少しでも共感し、「やってみたい」と思う気持ちが大切です。

まとめ

サステナビリティ推進部に向いている人の3つの特徴

特徴1:未来志向で中長期ビジョンを描き、ゴールに向かって推進できること

特徴2:コミュニケーション能力が高く、さまざまな部署と連携し協力できること

特徴3:環境問題への関心が高く、サステナビリティ推進に本気で取り組む意思があること

サステナビリティ推進部には、元々どんな部署の人が多い?

経営企画、IR、CSR、人事などの関連性の高い部署からサステナビリティ推進部に入った人もいれば、営業やマーケティング、総務、製造部門出身の人もいます。「環境や社会問題の専門家」である必要はなく、むしろ社内外のつなぎ役となれる人材が重視される傾向もあります。
さまざまな部署からの兼任/兼務体制でサステナビリティ推進を行う企業が多いのも、上記の理由です。

「兼任/兼務から始めよう」とお考えの方は、こちらのページもご覧ください。

▼兼任/兼務体制のためのサステナ推進支援
https://shedar.co.jp/service/consulting_knkm/

サステナビリティ推進部には、どんな仕事があるの?

サステナビリティ推進部の仕事は多岐にわたります。大きくは以下のような業務があります。

  • 経営方針との連動やマテリアリティ(重要課題)の整理
  • 社内の巻き込み・啓発活動(研修、勉強会、広報など)
  • ESGデータの収集・管理、外部からの質問票対応
  • サステナビリティ関連ページや統合報告書の作成・発信
  • 社外ステークホルダーとの対話や評価対応 など

次のコラムも参考に、お読みください。

▼サステナビリティ推進担当者の7つの仕事とは?
https://shedar.co.jp/service/consulting_knkm/

株式会社シェダルでは、企業のサステナビリティ推進を支援いたします。
サステナビリティ推進部の構築のサポートも可能ですので、お気軽にご相談ください。

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