責任銀行原則
責任投資原則 とは、銀行の戦略や実務が、持続可能な開発目標(SDGs)やパリ協定で定められた将来の社会のビジョンに沿ったものであることを確認するための独自の枠組みです。「Principles for Responsible Banking」の頭文字をとり「PRB」ともいわれます。
現在、世界の銀行業界の40%以上を占める220行以上の銀行がこの変革の動きに参加しており、銀行業界として社会から期待されるような人と地球へのより良い貢献を行えるような未来への道を切り開いています。
PRBに署名すると、以下の6つの原則への遵守が求められることになります。
- 整合性
事業戦略を、SDGsやパリ協定及び各国・地域の枠組で表明されているような個々人のニーズ及び社会的な目標と整合させ、貢献できるようにする。 - インパクトと目標設定
銀行業務によって発生するポジティブインパクトの増大およびネガティブインパクトの低減を評価する。そのための、目標を設定し、公表する。 - 顧客(法人・リテール)
顧客と協力して、持続可能な慣行を奨励し、現在と将来の世代に共通の繁栄をもたらす経済活動を可能にする。 - ステークホルダー
これらの原則の目的を更に推進するため、関係するステークホルダーと積極的に協力する。 - ガバナンスと企業文化
効果的なガバナンスと責任ある銀行としての企業文化を通じて、これらの規則に対するコミットメントを実行する。 - 透明性と説明責任
これらの原則の個別および全体的な実施状況を適切に見直し、ポジティブ・ネガティブインパクト、および社会的な目標の貢献について、透明性を保ち、説明責任を果たす。
また、PRBでは、署名後4年以内に、インパクト分析結果を反映させた目標設定を行い、目標達成に向けた実践が求められています。
(要求3ステップの実施: インパクト分析、目標設定・実行、説明責任 )
似たようなものとして、責任投資原則(PRI)があります。
責任投資原則(PRI)は投資家、責任銀行原則(PRB)は銀行がそれぞれ持続可能な社会を目指して取組むためのガイドラインとして機能しています。
どちらもESG要因を重要視し、長期的な視点での持続可能な発展を目指している点が共通しています。
※2025年1月現在の情報に基づいて執筆されたものです。その後、変更されている可能性もあります。予めご了承ください 。
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※2025年1月の情報に基づいて執筆されたものです。その後、変更されている可能性もあります。予めご了承ください。
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